「親なんて、いないほうがいいときもあるわ」
恵まれている
それは普通に考えれば良いこと
ただ、それが必ずしもすべてに当てはまることじゃない
特に他人から「あなたは恵まれている」と勝手に言われるとき
「人によって状況は違うんだ」と言い返したくなる
そんなことなどを考えさせられる一言だった
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長野まゆみさん著「メルカトル」からの言葉
親なんて、いないほうがいいときもあるわ
主人公リュスには親がいない
彼なりの親なしエピソードを披露する
それを聞いたダナエがぽろりとつぶやく一言
はたから見たら、恵まれているのは親のいるダナエの方かもしれない
ただ、このときに羨ましがっているのはダナエの方という見方もできる
このことからわかるのは、
人は誰もが他人から羨ましがられる状況にあること
「あなたは恵まれている」と言ってくる人
その人だって、他人から見たら「あなたは日本に生まれたのだから恵まれている」と言われるかもしれない
それを言う人だって、「あなたはこの世に生きているだけマシ」と言われるかもしれない
結局、人は自分の状況の中で生きていしかない
そのときに「自分は誰かにとって恵まれている立場にある」ともうのは健全
ただ、「恵まれていることを忘れて他人を羨むこと」はするべきじゃない
ダナエはこのときにするべきじゃないことを言ったのかもしれない
ただ、この言葉はリュスにとって響くものがあったのではないでしょうか
