ぼくは言葉の言い換えが好きです。
ある言葉を別の言葉で定義していること。
たとえば、
- 自立=依存先を増やすこと
- 人間=歩く無限の潜在能力
- 努力=工夫
- 違い=自分が認められる違い、間違い=自分が認めない違い
- 運勢がいい=運ぶ勢いがいい
- 息=自分の心
など。
今回は人物の言い換えです。
江國香織さん著「東京タワー」からの言葉。
詩史は、小さくて美しい部屋のようだ、と、ときどき透は考える。その部屋は居心地がよすぎて、自分はそこからでられないのだ、と。
人物を部屋で表現しているオシャレさ。
めちゃくちゃいい。
あと、後半。
居心地のよさを表現するためかどうかわかりませんが。
「よすぎて」とか「でられない」とかを、漢字じゃなくひらがなを使っているところがいいな、と思いました。
※※※
人物を部屋でたとえる。
好きな人を部屋にたとえる。
それって雰囲気がいいこと。
一緒にいるだけで安心感がある、みたいなことだと思う。
と同時に思うのが、自分と相手を対等に思うことができてないところ。
相手のほうが存在感が大きい。
自分はそんな彼女に比べたら小さな存在。
彼女が部屋だったら、自分は何にたとえられるのか?
ただの人間だったとしても、そこには対等じゃなさが窺える。
「東京タワー」
母親の友達と不倫関係にある。
そんな字面だけ見るとドロドロな関係なわけですが。
不思議とむしろ雰囲気の良さが際立った作品になってる点が江國香織さんワールドですね。


