「愛嬌」というのが大事らしい。
要は、可愛がられる力。
それが仕事で大事らしい。
へえ、そうなんだ。
現代人はそうやって可愛がられるような立ち回り方をしないといけないのかあ、みたいなことを思っていた。
そうしたら、夏目漱石も愛嬌について書いていたんですね。
愛嬌と云うのはね、自分より強いものを斃(たお)す柔かい武器だよ。
愛嬌=強いものを倒す柔らかい武器。
これは言い得て妙ですね。
強力な相手を倒す武器というのが固いものだとは限らない。
むしろ柔らかさみたいなものが必要。
こちらの弱点を見せることだったり。
相手に興味を持つことだったり。
相手に自分の腹を見せるような無防備な態度だったり。
みんな自分を強いと見せたい、そこに漬け込む戦略?
人ってみんな自分の強さを誇示したいものらしいですからね。
みんな強さに強い憧れを持っている。
それは自分の弱さを隠すための強さなのかもしれない?
そういう相手の心理を利用して、相手の強さを際立たせてあげる。
そういう立ち回りができると、人間関係もうまくいくのかな?
なかなかな高等テクニックですね。
愛嬌を使う人って怖い。
そう考えると愛嬌を武器にしている人って怖い。
自分の強さを誇示しようとしない。
むしろ自分の柔らかい部分を晒すことで相手を惑わす香り使いのようだ。
おわりに
ということで、夏目漱石の思う「愛嬌」でした。
愛嬌というのは、自分より強いものを倒すための柔らかい武器。
それを使いこなすこと。
それが社会人としてのうまい立ち回り方なのかもしれませんね。
まあ、コミュ障のぼくにとってそんな愛嬌を使うなんて夢のまた夢のまた夢。
来世でさえ使わないテクニックに違いない。



